前話で紹介したハラミちゃんきっかけで始まった本来自分がやりたかったことは何か探し。
簡単に見つかるようで、実際にはそう簡単に見つかるものではなかった。
過去を振り返る
そもそも本来就職活動のときにしていたはずだが、今改めて人生設計せずに35歳になっている自分に気が付き、反省した。
改めて幼少期までさかのぼり、
自分が何に興味を持っていたか、
自分が何に夢中になっていたかを振り返ってみた。
まず、元々持っていた将来の夢を羅列してみる。
どれもイマイチ今でもやりたいかというとピンとはこなかった。
これはうつ病のせいでもなんでもない。
そもそも今の人生レールから大きく離れすぎている。
結局ショックを受けることとなった。
ならば今から作ればいい
であれば今から作る?
今までの経験で見つからないのであれば、これから経験する何かにヒントがあるのではないか。
そう思ったのだ。
そして、ふと思った。
そこですぐに浮かんだのが、当時流行していたゲーム「あつ森」、いわゆるNintendo Switchの「あつまれどうぶつの森」だ。
2020年の流行にもなった大ヒットゲームである。
知らない人はいないだろう。
無人島で自分らしく好きに生活するゲーム。
RPGやアクション系を好んでやっていた自分としては興味はなかった。
けれども流行しているということは何か自分にもないものに気がつけるかもしれない。
幸い、ゼルダシリーズが好きだったので、Nintendo Switch本体はすでに持っている。
どうせ家にいても日向ぼっこしかできないのだ。
ならば体が動くうちにリハビリ程度に運動の意味で近所に出かけるのもいいのではないか。
そう思い、即行動に移した。
まさかの売り切れ
近所で唯一の家電量販店。
そこのゲームコーナーにあるはずだ。
そう思い、探しに行ったのだが、
他のソフトはあるものの、あつ森だけは見つからなかった。
さすがは人気ゲーム。
Nintendo Switch本体でさえ売り切れなのだから無理もない。
そう、休職しているので定期券はなく、電車賃がかかる上、都内に出るとなると通勤経路を通ることになる。
変な症状が出て悪化されても困るのでできれば避けたい。
もう日向ぼっこだけの生活はコリゴリなんだ。
いくら休めと言われても何もしないのは嫌だ。
医師からも好きなことをしていいと言われている。
だから今好きなこと、やりたいことをしようとしているのに目の前にないから諦めるのか。
けど電車には乗りたくない。
もはや意地だけだった。
ちなみに今通っている家電量販店以外に近場に知っている家電量販店など知らない。
なのでスマホでググってみた。
どれもいったことがない、かつそれなりの距離があるものばかり。
しかも僕は方向音痴なので地図を読むのも苦手。
うつ病とは思えないほどなぜか燃えていた。
ちなみに見つけた家電量販店は3つ。
そのうち一番近い1つ目からあたることにした。
地図はスマホゲームのドラクエウォークを駆使して。
なぜかドラクエウォークなら地図が分かるし、道中勝手にレベル上げをしてくれるので好都合だと思った。
2件目の家電量販店でも…
慣れない道を自転車でさまようこと30分。
ようやく他の3つの家電量販店のうち、1つ目の家電量販店に到着した。
願う思いでお店の中に入り、ゲームコーナーを探す。
しかし…
このお店でもあつ森は売り切れだった。
残る近所の家電量販店は2つ。
その2つともダメなら、電車で無理してでも都内へ出よう。
都内なら規模が違うからさすがにあるだろう。
うつ病なのにやりたいことを見つけると徹底的に目的を達成するまでやり続ける。
だからうつ病になったのかもしれないけど、今はそれが心地よかった。
残り2つの家電量販店のうち、近い方を調べて改めて気持ちを入れなおして自転車をこぎなおした。
第18話へ続く
次の話はこちらからどうぞ☟
前の話はこちらからどうぞ☟
第1話から読み返したい方はこちらから